『ウォールデン 森の生活』内なる心のドラムに耳をすます

著者のH・ディビィット・ソローの、森の中での生活(自給自足)が、
綴られている本です。
アウトドアーの人で、この本に影響を受けられた方も結構いるみたいですね。
その後、十数年がたったうららかな秋の日に、とある大先輩(フライフィッシャーマン)とコーヒーをのみながら雑談をしているときに、何かの話題のついでに、ふとソローの話が出てきたのでした。
その人は、なんともいいい笑顔でぽつり、つぶやいたのです。「若いころに読んだ、ソローの考え方には、けっこう影響を受けたんだよね」と。好きなことをやって生きていくことについて、そのすばらしさと、大変さについて、その人はとつとつと語ってくれました。
下記のブログは、こうしたアウトドアーの人(アウトドアー雑誌のサイト)からみた、ウォールデンの書評です。
とても丁寧に書かれていて、大半の内容を忘れている自分には、
「あぁ、そういうことが書いてあったかも」と、
読んでいて、懐かしい気持ちになりました。
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森の中で自給自足の生活を送る中で、ソローは様々な生き物を観察したり、
自分が食べる作物を育てたり、読書をしたり、思索にふけったり。。。
ときおり、訪問者が訪れることもあったとは思いますが、
一人で送る静かな生活。
今宵は、まことに味わい深い夕べでした。
私は体のすみずみまで、ひとつの感覚で満たされました。体のあらゆる細部が、
くまなく、自然を歓びをもって受け入れている、とわかりました。
私は気の向くままに歩き、自分を自然の小さな部分と感じて、不思議な自由を味わいました。…
…私は今宵の自然のすべての要素(雲り空、寒さ、風など)が私に親しくして
くれると、自分でおかしくはないかと思うほど強く感じました。
あなたの歩調が仲間の歩調と合わないなら、それはあなたが、他の人とは
違う心のドラムのリズムを聞いているからです。私たちはそれぞれに、内
なる音楽に耳を傾け、それがどんな音楽であろうと、どれほどかすかであ
ろうと、そのリズムと共に進みましょう
じつは、このH・ディビィット・ソロー、『市民的不服従』の元になった方でもあります。
「市民的不服従」とは、正当ではないと信じる法律や命令に非暴力的に不服従の意を訴えることです。ソローは、個々人が良心に従って正・不正を判断し行動しなければならないという信念をもち、これを唱え実践した草分け的な存在であり、インド独立の父ガンディーや、アフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者キングにも多大な影響を与えました。
夜の静寂とともに、フクロウの鳴き声が
聞こえてきそうな、静かな本です。