『原始キリスト教の復活』を目指したカタリ派の聖職者は、人気者だった。
大野龍一氏の書評からの抜粋です。カタリ派の聖職者は質素で明るく、民主的で、人間的な魅力があった。
私の、中世のクリスチャンのイメージ(良いイメージ)は、ここからきているのだと思いました。『原始キリスト教の復活』を目指した彼らの信仰心に、心から尊敬の念を覚えます。悪魔なのはどっちなのかな。

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『大野龍一氏ブログ、書評』より彼らは権力を求めず、自らも手仕事などの仕事に励みながら、人々を助け、癒すのが使命と考えていたので、ガーダムも言うように、「原始キリスト教徒の復活を自任していた」のです。権威主義的で、官僚的強権的、そしてしばしば腐敗のきわみにあったカトリックの聖職者たちと較べて、カタリ派の聖職者は質素で明るく、民主的で、人間的な魅力があった。でなければ、そもそもあんなに人気を博したはずはないので、逆に言えば、だからこそカトリックはそれに脅威を覚えたのです(素朴な一般信者にとっては神学の差異などほとんどどうでもよかったので、一番大事だったのは聖職者の人柄です)。
権力を求めず、手仕事の仕事に励み、人々を助け、癒す。
どの国、どの時代にも、民衆の側にたつ人達がいたのですね。
胸があつくなります。

古代中国の三国志も、同じように民衆の側に立つ人たちだったからこそ、幾千年も語り継がれてきたと思うのです。カタリ派の人達は、歴史から抹殺されてしまいましたが(涙)。
今の私は、クリスチャンではありませんが、中世に真のキリスト教の教えを実践した人々がいたことに、感動の思いでいっぱいになります。
『天で行なわれるように地でも行なわれますよう』にを、まさに実践したカタリ派。
キリスト教の名のもとに、多くの虐殺がおこなわれましたが、このように素朴に神の教えを実践した宗教者たちもいたのです。
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